Life／ポイント社会の空気に 少し疲れる

最近の暮らしって、買い物でも、アプリでも、ただ歩いているだけでも、
いつのまにか“ポイント”がついてくる社会になったんだなぁ、とふと思う。

「ポイントカードはお持ちですか？」
「ポイントコードを読み取りますね」
「クーポンお持ちですか？」

そんなやり取りは、もう日常のBGMみたいなもの。

興味があるわけでもないのに、なぜかいつも添えられてくる枕詞のようで、
気分によっては少しだけ、そっとしておいてほしくなる。

便利なはずのシステムが、いつのまにか
“シームレスな生活”とは真逆の存在感を放ってきて、
気づけば、お店の優しさもアプリの親切も、
ちょっとだけ「騒音」に聞こえる日もある。

「じゃあ、利用しない私は損してるのかな？」という空気。
なんだか全員に公平なようでいて、
実はみんなが同じ方向を向いていないような、不思議な世界。

うまく活用しなきゃ、とか、もっと得しなきゃ、とか、
そういう話ではまったくなくて、
ただただ、そんな社会のなかに身を置いていて
その空気に、少し疲れてきたかもしれない…ただそれだけ。

それでも今日も、レジの前で「ポイントは？」と聞かれる。
ただ、風のように受け流して、また歩き出す。