Life/夜を走る電車に乗ってみたい ― 寝台特急の魅力🚇

2027年の春、JR東日本が東京〜青森間に新たな寝台特急を走らせるというニュースを見ました。
公式には「夜行特急」と呼ばれていますが、夜に出発して翌朝に目的地へ到着する、寝台設備を備えた列車――それはまさに、かつての「ブルートレイン」を思わせる存在です。
とはいえ、正直に言うと「12時間もかかるなんて、高速バスや車のほうが早いのでは?」と感じる方も多いと思います。しかも使用車両は既存の電車を改造したもの。最新の豪華列車ではなさそうですし、車窓も真っ暗な中を走るだけ……。

そもそも「寝台特急」って?
「寝台特急」は夜に出発し、翌朝に目的地へ到着する長距離列車です。最大の特徴は、ベッド(寝台設備)が用意されていて、“寝ている間に移動できる”という点にあります。 私自身、これまでに乗ったことがあるのは「北斗星」だけですが、その体験は今でも鮮明に記憶に残っています。薄暗い車内、聞こえてくる走行音、車内放送のやさしい声――すべてが「非日常」で、特別な時間でした。
寝台特急は、移動手段というより、「旅そのもの」を味わえる乗り物なのだと思います。
寝台特急のなにが魅力?
移動そのものが「旅」になる
飛行機や新幹線のように「早く着くこと」を目的としない、ゆったりとした旅。「どこかへ向かっている時間そのものを楽しむ」ことができるのが、寝台特急の大きな魅力です。 リラックスできる服に着替えてベッドに横になり、カーテンを閉めてゆったりした気分でパソコンを開く。ときおりカーテンを開けて、夜の駅を眺めたり――ただ移動しているだけなのに、不思議と心が落ち着く。私にとってはそれが寝台列車の魅力です。
夜を越えて、朝に目覚める体験
早朝、目を覚ますとまったく見知らぬ街に着いている。窓の外には、見慣れない風景。あるいはずっと昔に来た記憶がよみがえる懐かしい風景。この「日常と地続きではない朝」は、まるで自分が別の空間に入り込んでしまったような感覚になります。
たとえば東京で眠りについて、青森で目を覚ます。それだけで、「普通の一日」が「特別な一日」に変わったような感覚になります。
今、あえて「ゆっくり旅する」
現代の旅行は「効率的に動く」ことが求められがちですが、寝台特急ではその真逆を行きます。「のんびり時間をかけて移動すること」自体が、贅沢な体験になるのです。
夜の静けさの中、流れる景色をぼんやり眺める。その「無駄な時間」を楽しめる人が乗る列車、というのもロマンがあります。
新しいブルートレインに期待すること 
2027年に運行予定の列車は、個室中心の短めの編成になるようです。料金もやや高めになるかもしれませんが、それでも私は期待しています。「一夜を列車で過ごす」という体験を考えれば、それもまた“価値ある時間”になると思います。
静かに過ごせる落ち着いた空間
たとえば照明がやわらかく、走行音が気にならない構造、カーテンを閉じれば静かに一人の時間を楽しめる――そんな空間があるとうれしいです。
車内インテリアや間接照明が“旅の空間”を演出
たとえば、レトロなデザインや木のぬくもりを感じる内装、天井の読書灯など、細かな工夫があると心に残る旅になります。
ちょっとしたサービスや演出もあると・・・
小さな飲み物やお菓子、温かい紅茶が部屋に置いてあるだけでも気分が上がりますし、できれば簡単な朝食があったら朝の目覚めが楽しみになるかもしれません。
「人と時間に寄り添う旅」ができるような、そんな寝台特急
車掌さんやアテンダントとのちょっとしたやりとりや、温かみのある車内放送など、人の気配が感じられる演出があれば、安心して旅を楽しめる気がします。
最後に
私は鉄道に詳しいわけではありません。 でも、小さい頃から電車が好きで、列車の音や姿を見ると今でも心がときめきます。新しいブルートレインが走り始めたら、何とかして一度は乗ってみたいと思っています。
スピードや便利さでは測れない価値が、夜を走る電車にはきっとある・・そんな思いで、私はこれからのブルートレインを楽しみにしています。旅行好きだった母と一緒に旅をすることはもう叶わないけれど